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付きまとう出産トラブル [2013べご=和牛]

子どもを授かる繁殖牛の世界では出産トラブルは避けて通れない。

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先日もトラブルが発生した。
出産予定日を過ぎた親牛だが、その日の夕方は出産の気配は無かった。
ところが、翌早朝に父親が親牛の背後に死産の子牛を発見した。

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その子牛は舌を出していたので呼吸困難が死因と推察された。
状況から判断すると午前0時過ぎに出産が始まったものと思われ、
子牛は大きな牡牛だったし、親牛はその後も座り込んだままの状況から、
実は初産の親牛には相当な難産であったことは想像に難くない。

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約10ヶ月かけて母牛の胎内で育ち、生まれて約10ヶ月で市場へ競売される。
大きな体格だったので順調に生育すれば、それなりの体重になったと想像され、
かつ血統も優良であったので、競売価格は安くても50万円以上であったことだろう。
死産に家畜共催で約10万円支払われても、
約2年間のエサ代、埋葬代を差し引いても、経営的には大きなマイナスとなる。
これが繁殖牛農家の難しさでもあり、ただでも母牛、子牛の管理項目が多いので、
子牛を大人に育てるのみの肥育牛農家に対して繁殖牛農家は減少傾向らしい。
(逆のそれが経営の強みとも云えるが)

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死産の子牛は川西町の玉庭地区の埋葬施設へ軽トラックで運ぶことになる。合掌。

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